えっちゃんの中国美大日記 第51回「56つの民族衣装が一同に見れる:馬璐民族服飾挿画展」
馬璐
1958年生まれ。1978-1982年中央美術学院油絵科学部生、1982-1984年ドイツに留学、1984年から現在まで中央美術学院にて教鞭をとる。現在中央美術学院教授、造形学院院長、油画科主任。
展示スペース芸術糧倉もおもしろい
今回の展示会場芸術糧倉は永楽7年につくられたなんと600年の歴史をもち、以前は皇帝や国のための食糧をいれる倉庫でした。それを改装し、現在アートスペースとなって、アートの多元的発展を目指している場所です。
抽象的作風から一変?
馬璐は父が中国の著名なアーティスト、馬常利であり、幼少から絵に親しんでいました。ドイツに留学し、ドイツ抽象画の影響を受け、抽象的作風の作品が多い中、今回の彼の作品は今までとは全く違う、繊細な、静かな、民族衣装の挿絵です。今回の作品制作のきっかけは何だったのでしょう。
奥様楊陽が出す教材からはじまり
これらの作品のきっかけはファッションデザインの先生でもある奥様、楊陽が出す中国民族服の教材の挿絵の原稿代を節約するため、夫の馬璐が引き受けたようです。民族服から、その民族の特徴や生活習慣が現れるため、おろそかにはできない、伝統の服は農牧業文明の産物でもあるとのことで丁寧に描いたら、6年の月日が経ってしまったとのことでした。
馬璐民族服飾挿画展
会期:2016.6.12-6.22
会場:芸術糧蔵美術館
(北京東城区東四十篠南新蔵22号)
キュレーター:張涛
アーティスト:馬璐