えっちゃんの中国美大日記 第50回「中央美術学院学部卒業展」
作品数約2000点の卒業展
中央美術学院にて卒業展がはじまりました。
中央美術学院では付属美術館である中央美術学院美術館を全面的に生徒に提供し、それだけでなく、校史館、教学展示会場、デザイン棟などあわせて9000㎡の場所を全面的に生徒に提供しています。あわせて877名の生徒が卒業し、およそ2000作品が一挙公開されます。
ちなみに、みなさんの応援もあり、このたび私の作品《往返于声波和光波之间/Between the light wave and sound wave》
が依恋優秀卒業作品賞を受賞し、展示作品が中央美術学院美術館に買い上げ、収蔵されました。

会場風景 油絵科の様子 左は江上越の作品《往返于声波和光波之间/Between the light wave and sound wave》 中央美術学院美術館 Central Academy of Fine Arts Art Museum
幕のなかでは
実は展覧会の搬入期間は3日間のみ。初日は作品を置いて、先生方が場所を決めたあとが大変。最後の2日間で搬入業者や美術館のスタッフの方と作品をかけ始めたり、ライトを調整したりします。私の作品はなんと128枚!一枚一枚赤外線の機械を用いて飾りつけをするのでとにかく大変、徹夜での作業でした。私以外にも特にインスタレーションの作品はその場で空間を利用しながら展示しなくてはいけないので、とても地道で大量な作業。とにかく私の作品をやり終えたら、インスタレーションの友人の作品を手伝う、気づいたら朝の4時、というような状況でした。
大盛況の初日
中央美術学院は中国で一番の美大なので、おのずと卒業展には多くの人が見に来ます。初日は人が多すぎて、警備員が人数を制限するほどでした。特に大学の近くにある小学校やインターナショナルスクールなど小さい子供たちが来てくれたことは、私にとってとても嬉しいことでした。子供のリアクションとか、作品に対する見方はおもしろくて、コミュニケーションができました。
装置が3度破壊される
私の作品は「音と形の内在関係」「コミュニケーションとはなにか」をテーマにしているので、プロジェクトの参加者のポートレート以外にも、音のインスタレーションがあり、観に来る人はみるだけではなく、聞きながら作品を感じることができます。
私は装置にスマートフォンを使っていたのですが、それが壊れてしまうハプニングがなんと3回あり、結果的に4つ携帯を買い換えることになってしまいました。
でもそこまでして私の作品に興味があって、触ってみたいという人がいてくれたことは、とても嬉しいことでもあり、また展覧会の場でもコミュニケーションし、サウンドウェーブとライトウェーブが広がるような気がしました。
学部卒業展にはメディアの方も多く取材にきていて、CCTV(中央テレビ局)書画チャンネルの記者に話しかけられ、取材をうけました。
また卒業展には多くの方が見に来てくださいました。本当にありがとうございます!
中央美術学院学部卒業展
会期:2016年6月8日~6月26日
会場:中央美術学院美術館Central Academy of Fine Arts Art Museum
(北京市朝陽区花家地南街8号)