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えっちゃんの中国美大日記 第53回「蘇新平個展《地平線》官舎會空間にて」

えっちゃん5 dotline 蘇新平 以前中国美術界の仕掛け人第12弾でも紹介した蘇新平は、1960年内モンゴル生まれ。 1988年中央美術学院版画科卒業後学校に残り先生に。現在中央美術学院副学長 89年に全国美術作品展にて銅賞、中国美術館にて展示。90年代に横浜国際版画ビエンナーレ、大阪版画ビエンナーレ参加、千葉市美術館にてアジア四国版画展。91年に上海美術館で個展、2005年中国美術館、2013年今日美術館、2015年中国美術学院美術館にて個展など精力的に制作を続けている作家である。
作品「荒原」の前にて (右)アーティストの蘇新平 (左)江上越 

作品「荒原」の前にて (右)アーティストの蘇新平 (左)江上越 

会場風景

会場風景

会場には多くの来場者が 中央美術学院の人文学院教授の邵亦杨の姿も

会場には多くの来場者が 中央美術学院の人文学院教授の邵亦杨の姿も

会場風景 (左)ギャラリーオーナーの陶偉光さん、(中)中央美術学院学長の范迪安先 生

会場風景 (左)ギャラリーオーナーの陶偉光さん、(中)中央美術学院学長の范迪安先

(左)ギャラリーオーナーの陶偉光さん と 江上越

(左)ギャラリーオーナーの陶偉光さん と 江上越

地平線 石版画上で描かれる「地平線」は蘇新平の制作ではずっと続いているものである。
展示作品1

展示作品1

展示作品2

展示作品2

幾度も帰らなくてはいけない『内心』 蘇新平の描く「風景」には風景以上の内在化された未完成の状態が無限に延長されている。また彼の描く肖像画にもある種の風景化された暗示が施されており、古典美学への拒絶と同時に内在意識のかたちを作り出す。蘇新平の言う「幾度も帰らなくてはいけない『内心』」とは作品のなかに現れているのかもしれない。 石版という素材が、原版が磨かれ、消え、紙の上の版画でしか残らないように、石版上の痕跡は内在意識の対象でしか、彼の「内心」に残らない。
《肖像》 2016 282×204cm 

《肖像》 2016 282×204cm 

《無号3号》2015 440×400cm

《無号3号》2015 440×400cm

タイトルの秘密 今回の作品タイトルにはフランス作家モリアーノの「地平線」という小説からきている。若者にとって地平線は願いでもあるが、それは歳月とともに消えていくものかもしれない。 本を読んでからもう一度蘇新平の作品と向き合いたくなった。 20160618_html_694b0524 蘇新平個展《地平線》 会期:6月18日から8月21日 会場:官舎會空間 北京市朝陽区東方東路19号亮馬橋官舎南区2階會空間


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