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【齋正機先生】”こうなったらいいなあ”ではなく”こうする”という覚悟を

  39歳の時に予備校の講師をやめて、絵を描くことを生業にする決意をしました。 やはり、協力してくれるパートナー、支えてもらえる画廊が 快く応援してくれる言葉がきっかけですね。 努力していたことは、若いころから自分が日々の生活の中で、 心動いたものや出来事を作品になるか合理的に考える前に、 必ずメモのように小さいドローイングで記録していました。 ほとんどは作品になりませんでしたが、それらが今の制作を支えています。 高山辰雄先生の言葉の“絵描きは手で観る”が好きで、 考えるより先に手を動かし、感性を育みました。 そのおかげで自分なりの絵画の道に辿りつけたような気がします。 プロという定義が難しくてあんまり一括りではいえないけれど、 私の周りで作品中心で生活している画家は、“覚悟”が強いかもしれませんね。 “こうなったらいいなあ”という人より、 “こうする。”という決意が強い人しか長くは続けられない気がします。 作品のインパクトよりも鑑賞者の心の深い所を刺激してくれるような感性に出会いたいです。
さい・まさき 日本画家。 1966年生まれ。東京藝術大学大学院日本画専攻修了。現在無所属。


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