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【河嶋淳司先生】なりふりかまわず、描き続けること

プロと言っても、本当に絵だけでやっているプロはとても少ない。 教えたりしながらやっている人が、ほとんどかもしれない。 その本当のプロを目指すのは、かなり、しんどいと言っていい。 自分は、結果的に美術大学へ入れたことが大きなきっかけだったと思うけど、本当にプロ意識をもったのは、40歳くらいからだ。 ともかく描き続けることしかない。 プロになる為に、心がけた立派なことなんてひとつも無い。 今だって、たまたまいろんな「お陰様」で、そうなっているにすぎないんで、どんなに頑張っても無理かもしれないのだ。 そういうものなのだ。 それを承知でやってしまうノーテンキなところが、自分には、幸いしたのかも知れない。 28歳でデビューしたけど、その頃は、なりふりかまわずやっただけだ。 若い頃は、そうやって自分の作家としての何か基となるところを捜しながら、やっていくしかない。 ▼パルコギャラリーでの展示(1993) しかし、プロになる為にはその次のステップ、 すなわち自己満足的なものから、脱却しなくてはならないだろう。 毎日、コツコツ真面目にやることです。 絵の先生は、最近多いけれど、画家は少なくなった気もする。 ぜひ、本物の画家になってもらいたいものと思う。  
かわしま・じゅんじ 日本画家。 1957年生まれ。東京藝術大学大学院日本画専攻修了。 現在無所属。


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